比較的新しい定番商品のレールで、その昔発売されていたY字レールをより玩具のような形状にして、方向切り替えができるようにしたような感じのものです。
(写真1 プラレール R-22 Y字ポイントレールの規格)

このレールも、基本は直線レール1本分なのですが、計測してみると、最近のものであるにもかかわらず、なんと“2mm長い”ということに気がつき驚きました。
前回の(11)でご紹介したセット品のY字型レールと比べると、“4mmもの差”ができてしまうことになります。
実際に凸部分をきちんと重ねた状態で、ポイントレールを並べた写真も掲載します。
(写真2 プラレール 2種類のY字ポイントレールの比較)

ずっと同じ規格とアナウンスしていますが、次々と長さの違うレールが出てきては、ユーザー側がきちんとつないでも歪みが生じてしまいます。
さらに、歪みが生じた場合、昔のレールは接続部分が材質の関係で折れやすいため、無理な力がかかることは決してよい状態ではありません。
プラレールは、鉄道模型などと違い使い捨てでよいという発想にメーカー側がなってきているのかもしれませんね・・・。
最後に補足して、現在発売中のJ-28プラキッズ駅セットほか、島式ホームを約7cmある幅の部分に入れて、単線の列車交換ができる駅を再現することができます。
(写真3 プラレール Y字ポイントレールと島式ホーム)

このほか、つくばエクスプレスの高架セットでは、グレーのY字ポイントレールが使われていました。
資料として残したいと思っていますので、しばらくプラレールの規格について、考察を続けたいと思っています。
かなり昔から定番となっていて、セット品にもよく入っているので単線・複線ポイントレールは、おなじみのレールだと思います。直線レール1本分の21.4cmの長さです。
(写真1 プラレール R-13 単線・複線ポイントレール)

これに加え、一時期セット品のみに入っていた単線←→複線のポイントレールも存在します。
鉄道好きという観点からは、地方の鉄道の対向式ホームで、列車交換(対向列車の待ち合わせ)を再現できそうな、とてもうれしい形のポイントレールです。
(写真2 セットのみの単線・複線ポイントレール)

しかし、ここでも前回の記事でご紹介した“微妙なレールの長さの違い”があります。やはり、その差は2mmです。
ポイントレールなので、たくさん使うことはないと思いますが、それでも1組で4mm違ってしまうので、レイアウトが多少歪んでしまうかもしれません。
また、メーカーは規格を統一していると思われますので、同じ型での再販の可能性がなくなってしまうことも考えられます。
この2mmの謎について、現在はどうしてかはわかりませんが、いずれ、プラレールの開発秘話などで語ってほしいなと思っています。
例えばということで、曲線レールで比べてみることにします。
わかりやすくするために、現在の規格(長さ)のものはグレーのレールで、旧規格のものは青いレールを使います。
まず、レールのつなぎ目、凹側をぴったりと合わせます。
(写真1 プラレール 曲線レール凹側)

そして、ずれないように押さえながら、もう一方の凸側をみると、2mmほど長さが違います。
(写真2 プラレール 曲線レール凸側)

※色と長さの関係はありません。
たったの2mmですが、何本もレールをつなげていくと、その差はどんどんと広がっていくため、レイアウトが歪んででしまうこともしばしばあります。
実験していないので、何ともいえませんが、段差や歪みに弱いプラレールアドバンスなどは大丈夫なのかと心配してしまいます。
発売当初、昔のレールも使えるので、ぜひ・・・と宣伝していましたが、何かと脱線問題を起こすプラレールアドバンスは、果たしてこの問題はないのか気になるところです。
プラレール規格の考察 (11)単線・複線ポイントレール
http://pandaneko1.blog120.fc2.com/blog-entry-604.html
へ、続きます。
[2012/03/22 追記]
続きの新記事へのリンクを追加しました。
http://pandaneko1.blog120.fc2.com/blog-entry-598.html
からの続きです。
プラレールのレイアウトは、レールの量やスペースにより、無限の組み合わせがあるため、いざ作ろうとなると悩むことがあると思います。
(発売初期と違い)最近は発売メーカーが立体レイアウトを暗に推奨したこともあり、橋脚なども使いながら、鉄道の路線というよりは、立体パズルのようなレイアウトが標準になってきました。
そんな中で、Nゲージなどの鉄道模型でも基本として用いられる1m80cm×90cmのサイズ(畳・1畳分)にレイアウトを納める「一畳プラレール」という人気サイトの管理者のぺたぞうさんが命名した規格があります。
最近は、より大きなレイアウトにシフトしつつあるようですが、この“一畳”というスペースにあえて制限された方が、立体パズル型のレイアウトを作るには、便利(作り方を学びやすい)なのではないかと考えます。
では、その攻略法のひとつを基礎編としてまとめてみましたので、ご紹介します。
「プラレールの考察」シリーズで、円を作った場合の長さを出してきましたが、これを元に計算すると、下記の画像のように構成できる最大の規格が割り出せます。
(画像1 一畳プラレール レイアウトの基本)

※クリックするといつもより大きな画像で見ることができます。
基本編ですので、直線レールと曲線レールの長さだけで構成していますが、これを下記の画像を参照していただきながら、ポイントか普通のレールに置き換えていくだけでも、かなり簡単に複雑なレイアウトを作ることができると思います。
(画像2 プラレール ポイントレールの基本)

立体にした場合でも、この配置では橋脚も設置しやすいので、各階ごとに設計していけば、わかりやすいと思います。なお、各階を結ぶ場合は、ニュー坂レール(直線2本分)を使うのがおすすめです。
また、中央部分3カ所の四角いスペースは、縦横ともに直線レール2本分(クロスと同じ)で置き換えることもできます。
機会を見て、もう少し複雑な構成についても書いてみたいと思っています。
ちなみに、私は、鉄道の実物に近いレイアウトが好きなので、複線で待避線などを入れた長い距離のものや、単線で交換できるものを作りたくなります・・・。
プラレール規格の考察 (10)微妙なレールの長さの違い
http://pandaneko1.blog120.fc2.com/blog-entry-602.html
へ、続きます。
[2012/03/19 追記]
同シリーズの新記事へのリンクを追加しました。
(写真1 複線外側カーブより大きい曲線レール)

このカーブレールだけですと違いがわかりづらいので、複線曲線レールと並べてみました。
(写真2 大カーブレールの寸法比較)

レールとレールの間が開いてない、とても不思議な規格です。
ちなみに、こちらはもっと早くなくなってしまったようですが、これに合わせた、ポイントレールも存在しました。
さらに、このレールと同じ規格のものがほかにもあり、セットに入っていた前世代の高架曲線レールです。
(写真3 プラレール 同じ規格の高架レール)

現在の規格の中では使いづらいものですが、同じ2.2cmの間を開けたレールとして復活すれば、何かと便利なものとなるのではないかと思います。
プラレール規格の考察 (9)レイアウトの基本1
http://pandaneko1.blog120.fc2.com/blog-entry-600.html
へ続きます。
[2012/03/17 追記]
続きの新記事へのリンクを追加しました。